レーザー加工機を活用して、羽ばたく蝶の模型を作りました。
ハンドルを回すと、模型の蝶が羽ばたきます。
ここでは、動く模型を製作した一連の流れを紹介します!
今回は模型を製作するのに、アクリルを使用しました。ものづくり工房にあるレーザー加工機では、アクリル以外の樹脂材料(塩ビ系は不可)、木材、紙等も加工できますが、透明感が美しく、また色付き、半透明、集光といった多彩な材種をもつアクリルを使うことで、透明性のある色鮮やかな模型作りを目指しました。
アクリルはホームセンターなどで購入できます。今回は東急ハンズ(新宿店)で購入してきました。
レーザー加工機とはあらかじめ作成した加工データをもとにレーザーを照射して切断することができます。レーザーを弱く設定すると切断にはいたらず、すりガラス状に削られた状態にすることができます。かなり微細な形状でもキレイに加工できるのが特徴です。なお、形状データはAutoCAD、Illustrator、Inkskape(フリーソフト)などで作成します。
ものづくり工房にあるレーザー加工機では、アクリルなどの樹脂材料(塩ビ系は不可)のほか、木材、紙等の加工ができます(金属は加工できません)。ものづくり工房には2台導入されており、その内の1台trotec社製Speedy100をアクリル加工専用として運用しています。
(画像はクリックすると拡大します)
材料から切り出す蝶、歯車、フレームの形や大きさ、組み合わせを考え、サイズや形状を決めていきます。今回はAutoCADを使いました。
ひとつひとつの部品の形状を描きます。また、材料を効率よく使うために、切り出す場所なども調整します。
蝶のデータは、写真をなぞるようにして描きました。参考にした蝶は青アゲハ!
加工データを読み込み、レーザー加工機でアクリル材料を切り出します!
切断加工後です。
滑らかな曲線も、歯車の複雑な形状も、忠実に反映してくれます。
切り出した駆動部の部品です。
歯車は集光、フレーム、軸などは透明のアクリルを使っています。
蝶周りの部品です。
蝶本体には半透明スカイブルーのアクリルを使っています。
切り出した部品を1つ1つ接着剤で接着し、組み立てます。
最近の売り物の模型とは違って、部品が接着する角度にも気を使いながら組み立てていきます。
手でハンドルを回す回転部分です。
ハンドルによる回転の動きを、蝶に伝えるための歯車部分です。
蝶本体です。
銅線を使って触覚を表現しています。
歯車機構をベースの上に接着します。
蝶本体を歯車機構の上に取り付けます。写真からは見えづらいですが、蝶本体がアクリルの丸棒に支えられた状態になっています。
歯車機構の動きを蝶の羽に伝えるため、リンク機構を取りつけます。
完成です!
ハンドルを回すと蝶が羽ばたきます。
アクリルの透明感がとても綺麗です。
ドロー系ソフトを使いこなすことによって、材料を自由に切り出せるレーザー加工機。使い方次第でもっと面白いものが作り出せるかもしれません。
みなさんも緻密な動作をするオリジナル模型を作ってみませんか?
(担当:あきひー(工房スタッフ)/2017年3月2日)